GLP-1受容体作動薬の直近(2023年1月~6月)における月次患者数推移及び年齢分布について
2型糖尿病及び一部肥満症治療薬として処方されているGLP-1受容体作動薬について、昨今需要の増加に伴い一部の製剤において限定出荷が生じている。
日本イーライリリー株式会社の「トルリシティ®皮下注 0.75mg アテオス®」は本年3月より限定出荷を実施しており、一部、他製剤についても限定出荷を実施・周知している。
また厚労省からも本件に関し、関係各所への事務連絡が発出されている状況である。
参照
・日本イーライリリー株式会社/トルリシティ®皮下注 0.75mg アテオス® 供給に関するお詫びとお願い
・ノボ ノルディスクファーマ株式会社:オゼンピック®皮下注2mg供給(限定出荷)に関するお知らせ
・日本イーライリリー株式会社/田辺三菱製薬株式会社:マンジャロ®皮下注アテオス® 供給に関するお知らせ
・厚生労働省医政局医薬産業振興・医療情報企画課/「GLP-1 受容体作動薬の在庫逼迫に伴う協力依頼」上記に伴い、直近(2023年1月~2023年6月)の主要製品(リベルサス,トルリシティ,オゼンピック,ビクトーザ,マンジャロ)別の月別使用患者数の推移をMDVデータから見てみる。
トリルシティは3月に実施された限定出荷の情報に沿う形で減少傾向が見て取れた。
併せて参考値として上記主要製剤における使用患者の平均年齢と中央値を集計した。
2023年1月~2023年6月
指定年月のデータが全て揃っている病院のみ
基礎条件該当施設数:423施設
基礎条件該当患者数:66,666人
マンジャロはGLP-1受容体だけでなく、GIP受容体にも結合することで相乗的に作用し、GLP-1受容体の単剤投与よりも大きな血糖改善作用と体重減少効果が期待できる一方、胃腸関連有害事象の発生割合が高い傾向が認められており、フレイルなどが懸念される高齢者への投与は慎重に行われているようである。
※本記事は2023年11月1日付で公開されたものです。
ご要望に応じた診療データ調査分析
データベースについてや分析のご依頼など
© Medical Data Vision Co., Ltd. All Rights Reserved.