日本における熱中症患者数の推移と年齢別比較(2019年~2023年)
熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節 機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指す。
屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、 救急搬送されたり、場合によっては死亡することもある。
近年、日本の夏は猛暑が当たり前のようになっており、気象庁によると今年の夏も災害級の暑さになると予想されている。
そこで総務省消防庁が調査したデータとMDVにおける熱中症患者の年別推移の比較、年齢別患者数の比較を行った。
まず、総務省消防庁「2019年~2023年、5月から9月の熱中症による救急搬送の総数」とMDVデータにおける「8844801:熱中症患者数」実患者数推移を比較してみた。
青色折れ線グラフ/総務省消防庁 「令和5年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況の概要 総数」をもとに、当社が独自に作成した全国患者数データ
赤色折れ線グラフ/MDVデータ
データ対象期間:2019年~2023年、5月~9月
指定年月のデータが全て揃っている病院のみ
基礎条件該当施設数:366
両データともに新型コロナウイルス感染症の影響で外出や活動が制限されたためか、2020年から2021年は熱中症患者数の減少がみられたが、感染収束後の2022年以降は年々患者数が上昇している。
続いて5年間(2019年1月~2023年12月)のMDVと総務省の年齢別患者数の推移を見てみた。
年齢区分
【少年】満7歳以上満18歳未満の者
【成人】満18歳以上満65歳未満の者
【高齢者】満65歳以上の者
グラフ/総務省消防庁 「令和5年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況の概要 内訳」をもとに、当社が独自に作成した全国患者数データ
データ対象期間:2019年1月~2023年12月
指定年月のデータが全て揃っている病院のみ(入院患者)
基礎条件該当施設数:366
更に、MDVのデータを用いて年齢区分別での入院患者の割合を出してみた。
データ対象期間:2019年1月~2023年12月
指定年月のデータが全て揃っている病院のみ
基礎条件該当施設数:366
総務省、MDVのデータ共に高年齢になるほど熱中症の人数が多いことが分かった。
またMDVのデータから熱中症の場合、高齢者が入院となるケースが他の年代と比較して顕著に高い結果となった。
【参考】
熱中症予防のための情報・資料サイト | 厚生労働省 (mhlw.go.jp)
heatstroke_nenpou_r5.pdf (fdma.go.jp)
※本記事は2024年8月1日付で公開されたものです。
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