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大規模診療データベース2017年10月末で実患者数が2,000万人を突破
2017年11月1日
医療情報のネットワーク化を推進するメディカル・データ・ビジョン株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:岩崎 博之)は、当社が保有する大規模診療データベースの実患者数について、2017年10月末現在で、2,020万人となりましたことをお知らせいたします。
日本は他の先進国に比べて、リアルワールドエビデンス(※1)の整備が遅れているのが現状です。当社は、リアルワールドエビデンスを整備することこそが、患者メリットにつながるEBM(Evidence based medicine:根拠に基づいた医療)の実施につながると考え、疫学研究や医療経済などの分野において当該データベースを用いた様々な分析を行っております。
この度、実患者数が2,000万人を突破したことで、今後は治験分野の一部においても活用していく計画です。
なお、当社が保有するデータベースは、医療機関から二次利用許諾を得たうえで、医療機関において匿名加工された主にはDPCデータ(※2)を元に構築しています。また、各種法令、医療情報を取扱う各種ガイドラインに遵守・準拠した運用により、セキュアなデータ取得・管理を徹底しております。
(※1)リアルワールドエビデンスとは
リアルワールドエビデンスとは、電子カルテをはじめとする診療情報などを使用した、実際の医療現場での診療行為に基づく根拠のことを指します。昨今、臨床現場における医療の質向上に役立つものとして、リアルワールドエビデンスを活用した研究に注目が集まっています。
(※2)
DPCデータとは、「診療群分類別包括払い制度(=DPC制度)」に基づくデータのことです。DPCとは、「Diagnosis(診断)Procedure(治療・処置)Combination(組み合せ)」の略で、DPC制度とは、1日当たりの入院医療費を包括(定額)の支払いにする仕組みです。DPC制度下にある病院は、入院患者ごとに「診断名」「治療方法」「入院日数」などの診療データを定期的に厚生労働省に提出しなければなりません。DPC病院は、2003年に厚生労働省が病院の手上げ方式で導入して以来拡大し、2017年4月現在には急性期病院を中心とする1,664病院となり、日本全国90万あるベッド数の約6割をカバーするまでになりました。
DPCデータには、患者情報(傷病名・年齢・性別・身長/体重 他)、処方内容(処方薬剤名・処方量・処方日数 他)、診療内容(手術・検査・処置・麻酔 他)などが記載されているため、当該データを分析することで、従来では難しかった医療機関で実際に行われた診療内容を様々な角度からの分析が可能です。