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MDV「CADA-BOX」、災害によるシステムダウン時に処方歴など提供へ 豪雨などの被災地の診療体制をバックアップ2018年9月4日

 病院向け業務支援システムなどを手掛けるメディカル・データ・ビジョン株式会社(東京都千代田区、岩崎博之代表取締役社長、以下「MDV」)は、「CADA-BOX」と呼ぶMDVのソリューションを導入している病院が、豪雨災害などで電子カルテシステムが動かなくなっても、患者の処方歴といった診療情報の一部を病院に戻し、円滑な診療を支援する新たなサービスを提供することを発表いたします。サービス開始は9月1日からです。

「CADA-BOX」は、診療情報を患者が保管して、スマートフォンなどで閲覧できるWEBサービス「カルテコ」を付帯した病院向けソリューションです。被災地の医療現場では、患者が通常診療で処方されている薬剤名を医師に伝えるには、手元に残った紙などの記録や、記憶に頼るしかありません。

 そこで、MDVは医療現場で必要な患者の処方歴などの最低限の診療情報を現場に届けるサービスを急きょ、構築。このサービスは、災害などで電子カルテが機能しなくなった場合、病院のサーバーに蓄積されている診療情報を電子メディアにダウンロードし、診療現場に戻す仕組みです。「CADA-BOX」導入病院が万が一、豪雨災害で電子カルテが水没したりなどして停止した場合、 MDV社員が病院サーバーから移行された診療情報の一部を被災地に持ち込み、医療スタッフと一緒に行動します。

 「CADA-BOX」導入病院でこのサービスを利用できるのは、石川県七尾市の社会医療法人財団董仙会恵寿総合病院(神野正博理事長)、名古屋市の社会医療法人宏潤会大同病院・だいどうクリニック(宇野雄祐理事長)、愛媛県四国中央市の社会医療法人石川記念会HITO病院(石川賀代理事長)、鹿児島市の社会医療法人博愛会相良病院(相良吉昭理事長)で、すでに稼働していて、全国の二次医療圏それぞれの基幹病院に順次、導入されています。また、愛知県一宮市の社会医療法人大雄会(伊藤伸一理事長)での導入が決定し、稼働に向けた準備が進められています。

【董仙会 神野理事長のコメント】

 全国各地で相次ぐ豪雨被害などを目の当たりにするたびに、災害により電子カルテシステムがダウンして医療継続が困難になることは、他人事ではないと痛感します。
 我々の法人の医療機関や施設は、ここ七尾で甚大な災害が起きても、継続的な医療・介護を提供できるよう何重ものセキュリティー対策を講じています。しかし、万が一の備えは必要です。今回のMDVの「CADA-BOX」の新サービスは、病院のBCP(Business Continuity Plan; 事業継続計画)の最後の砦になると期待しています。

【大雄会 伊藤理事長のコメント】

 大雄会では現在、「CADA-BOX」稼働に向けて準備を進めているところです。地域の基幹病院である総合大雄会病院は災害拠点病院であり、万一への備えを欠かすことができません。
 災害時に電子カルテがダウンしないよう対策を講じていますが、今回、診療情報のデリバリーサービスを開始することで、さらに安心して継続的に受診していただけるシステムが構築できることになります。

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