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災害時などに透析継続するためのデータ共有
「CADA-BOX」導入の社会医療法人大雄会(愛知県)2019年12月11日
医療情報のネットワーク化を推進するメディカル・データ・ビジョン株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:岩崎博之)は、診療データを保管・閲覧できるWEBサービス「カルテコ」の機能を付帯した病院向けシステム「CADA-BOX」を導入している社会医療法人大雄会(愛知県一宮市、理事長:伊藤伸一)が運営する大雄会第一病院で、透析患者の療養環境改善に向けた新たなデータサービスが開始することをお知らせします。
大雄会が運営する総合大雄会病院、大雄会第一病院、大雄会クリニックの3施設では4月末から、患者は「カルテコ」を通じて、診療データや検査画像をスマートフォン(スマホ)などでいつでもどこでも確認できるようになりました。3施設の中で大雄会第一病院は透析センターを付設し、透析医療を提供しています。
透析患者は長期療養するケースが多く、災害などにより医療が中断されるのではないかといった不安を感じる方も少なくありません。そこで大雄会第一病院では、透析に関する詳細なデータも「カルテコ」で閲覧できるようにしました。これにより大雄会第一病院以外のほかの施設でも安心して透析医療を受けることができます。大雄会第一病院ではこれまでも、愛知県透析医会と協働で災害時訓練を続け、非常時の医療提供体制を構築しています。
このサービスにより患者は、旅行などでほかの施設を受診する際も日頃の透析状態をより分かりやすく説明できます。追加されるデータは体重(前回終了時、透析前、透析後、ドライウェイト)、血圧(透析前、透析後)、透析方法、ダイアライザ名、血液流量、抗凝固剤名称などです。
同病院の災害看護専門看護師(注)である大久保貴仁氏は「データが手元にあることで透析患者さんは、食生活などにこれまで以上に配慮できるようになり、生活の質(QOL)向上の一助になります。また、災害時に医療が受けられなくなるのではないかといった不安の解消につながるでしょう」と話しています。
同病院透析センター副技士長で、愛知県臨床工学技士会理事を務める小塚信氏は「災害時に自施設での透析医療が困難になった場合に、継続して透析を続けられる必要最低限の情報を共有しようと考えました。透析状況の経時的変化が確認できるので、患者さん自身が透析に対する興味をこれまで以上に持ってほしいです」と期待しています。
(注)災害看護専門看護師は、日本看護協会が2017年度から認定を始めた専門看護師で、2018年12月時点で全国に14人しかいません。
<本件に関するお問い合わせ先>
メディカル・データ・ビジョン株式会社
広報 : 君塚・赤羽
電話 : 03-5283-6911
MAIL : pr@mdv.co.jp