プレスリリース News
入院料1-Ⅰ選択病院の15%に影響
看護必要度基準の変更で MDV独自調査
2020年2月13日
病院向け経営支援システムを扱うメディカル・データ・ビジョン株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:岩崎博之)は、2020年度診療報酬改定で、一般病棟用の急性期一般入院料1を算定するために必要な重症度、医療・看護必要度(以下、「看護必要度」)の該当患者割合が変わる見通しとなったことから、病院収入への影響を試算したところ、看護必要度Ⅰを選択し同入院料1を算定している病院の15%が基準を満たさないことが分かりました。また看護必要度Ⅱで同入院料1を算定している病院は8%が基準を下回ることが分かりました。入院料1-Ⅱで基準を満たさない病院が一桁台になったのは、看護必要度Ⅱに「救急搬送後の入院(5日間)」が追加されたことで、看護必要度Ⅱの該当患者割合が増加することによる影響と考えられます。
中央社会保険医療協議会・総会は7日、報酬改定案を答申しました。その中で、入院医療については、患者の状態に応じた適切な評価をする観点から、看護必要度の評価項目や判定基準について見直されました。特に急性期一般入院料1から、同入院料2および同入院料3への適切な機能分化を促すことは重要であるとし、同入院料1の該当患者割合の新たな基準が、入院患者の状態を従来の方法で測定する看護必要度Ⅰの場合は31%以上、DPCデータを使って測定する看護必要度Ⅱは29%以上となり、看護必要度Ⅰは1ポイント、看護必要度Ⅱは4ポイント、それぞれ基準値が引き上げられます。また、許可病床数400床以上の急性期一般入院料1~6取得病院および、特定機能病院7対1取得病院は、看護必要度Ⅱを選択し、該当患者割合を測定することになりました。
急性期一般入院料の看護必要度の該当患者割合
上記のような要件変更が病院の収入にどれくらい影響を与えるかを、当社のDPC分析ベンチマークスシステム「EVE」を導入し、病院経営状況レポート「MDV四半期サマリー」サービスを利用しているユーザー病院のうち、220病院を対象に診療データを分析しました。影響を受ける病院は4月以降、要件変更への対応が必要となります。そのため当社は報酬改定対策サービスの一つとして「看護必要度シミュレーション」を提供することにしました。これを利用することで病院は自院の看護必要度Ⅰおよび看護必要度Ⅱの現状と改定後のシミュレーション結果を数値で把握することが可能となります。ユーザー病院には診療報酬改定に係る告示後、当社からシミュレーション結果が送られます。該当患者割合が基準値に満たない病院は、自院が地域に提供すべき医療を明確にしながら、病床機能を見直すかどうかなどの経営判断を迫られそうです。なお、当社の「EVE」・「Medical Code」のユーザーでない病院にも、先着100病院に無償でレポートを提供します。本ページ下部よりお申し込みください。
シミュレーションのイメージ